『真夏の嶺岡中央林道ライド』

南房総にある嶺岡中央林道を走ってきた。
今回はその記録。

嶺岡中央林道は1~4号線まである、安房勝山駅あたりから鴨川の辺りまでの房総半島を横断する林道群の名称で、距離にして約30㎞弱。

今回は西から東へと、内房から外房へと走った。

安房勝山駅からスタートし、林道嶺岡中央3号線へ。
1~4号線まであるけれど、東から走ると3→4→1→2号線となる。
どうしてこの順番なのかは不思議。


登りの斜度はそこそこあるけど、ここは千葉県。
そう。そんなに長くは続かない。
振り返れば海が見えた。


林道嶺岡中央3号線展望台より。
普通に走ってると見つからない場所にある。


今回は三脚を持ってきた。
本当ならば、今頃北海道に行っていて、雄大な景色の中にいる自分を写すために使っているはずだったのだけど、せっかく買ったので使ってみましょうということで。

思っていたよりもちゃんと使えてよかった。自分がそこにいたことがしっかり残せるし、構図としても写真としても幅が出せる。デメリットは荷物になるのと、撮るのがめんどくさい事。


「勝善寺旧址」
調べてみると、建久元年(1190)にここにお寺を立てたらしい。
そのころの景色は今と変わらない…訳は無くて、南房総は少しづつ隆起しているとブラタモリで言っていたので、おそらく違ったはず。当時はどんな景色が見えたんだろうか。



今回はNEWホイール。
HEDのArdennes。
思っていたよりもいい感じだったので、もう少し使い込んで、それでもよさそうだったら記事にする予定。記事になっていなかったら…察して



3号線の路面状況は通常の舗装林道という感じだった。
つまり、道幅は狭いし、ひび割れや落枝落石もそこそこ。
1~4号線の中で言えば一番悪かったかもしれない。



千葉県に住んでいるけど、南房総に来ると植生が違うな、と思う。
シダとか、暖かい気候の植物が多い。
伊豆半島や紀伊半島よりも、何故か室戸岬に近い気がする。
何となくだけど。





県道184号線にぶつかるところで、3号線は終了。
県道88号線を経由して、4号線へ。


4号線は短くて、距離にして1kmほど。
すぐに2車線の道路へとぶつかり、次は1号線へ。



嶺岡中央林道は基本的に稜線沿いを走るので、そこそこ見晴らしが良い。木に視界を阻まれる区間も多いけど、伐採された個所からは山が見ることができる。

それと、稜線沿いを走るので、登り切ってしまえばそこからは割と軽いアップダウンだけ。ただ、林道が終わる度に下り、林道が始まる度に稜線まで登るので、獲得標高もそこそこ稼ぐことになる。



千葉県で最も高い山である愛宕山(408m)の近くで1号線は終了。



国道410号に出るまで下り、そこから登っていく脇道がラストの2号線。




水田三喜男氏生誕の地が近いため、関連の物がチラホラとあった。
あまり知らない人物だったので、家に帰ってから調べてみると、池田勇人内閣で大蔵大臣などを務めた人物らしい。



2号線は、外房をぐるっと走っている国道128号線の近くで終了。
そのまま西に進み、魚見塚展望台へ。




潮風で錆びた鍵。
愛情も錆びたりはしなかったのだろうか。



魚見塚展望台からの景色はこの通り。
上が太海方面。下が鴨川方面。




振り返ると鴨川の田園地帯。
夏の入道雲と、秋の実り。
まだまだ暑いけど、そろそろ稲刈りの時期。
実際走っていると稲刈りをしているところもあった。



暁風。
地元の彫刻家長谷川昂による作品。

展望台の少し先に神社があるようだったので、そちらも寄ってみることに。




もともと存在した神社に江戸時代の富士講が結びついた神社とのこと。
遠く離れたこの鴨川にも未だ社が残っているほどの信仰対象の山であった富士山。世界文化遺産という意味を見た気がした。




富士講に思いを馳せながら、一休み。
ひっそりとしていたけれど、いい雰囲気の場所だった。


夏。入道雲。



鴨川に下った後は昼食。
この緑色の不思議な麺は「冷やしつけ麺」。
どんなものが出てくるだろうと思ってチャレンジしてみたら、冷やし中華の麺がそばせいろの上に出てくるという初めて見るパターン。

冷やし中華のタレの酢が無いバージョンと普通のつけ麺のつけ汁を足して2で割ったようなつけダレに、ミョウガとねぎとワサビの薬味を入れて食べるというスタイル。初めての体験だったけど、味は美味しかったです。



太平洋まで来たので、再び内房を目指してリスタート。
県道89号線を使ってひたすら西へ。



先に説明した水田氏の出身校である、曽呂尋常小学校分校跡。
寄るつもりはなかったのだけど、丁度通り雨が降ってきたので、雨宿りも兼ねて寄った。


数年前の台風で崩壊寸前になってしまったらしい。






特に廃墟好きというわけでもないし、興味があるわけでは無いけれど、いい雰囲気だった。残すもの、残せないもの。それがどうなっていくかなんて分からないけど、柄にもなく、そういうことに思いを馳せたりした。


らしいですよ!


再び西へ。
正直、この辺りはかなりしんどかった。
とにかく暑い。
35℃超えてくるような、そんな気温。
自転車で走るような気温じゃない。
熱中症になっても困るので、休憩を挟みながら走った。



へばりながら、岩井海岸に到着。
再びの内房。東京湾。


内房まで戻ってきた時点で走る気が無くなってしまったので、カフェにて休憩。前にも来たことがあるここは、森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』のモデル。『不思議な岬の物語』という映画のモデルといった方が分かりやすいかもしれない。







アイスコーヒーが美味い。
今思い出しても、本当に暑かった。

少し休憩して元気が出たので、少しでも帰りの電車の運賃を安くするために北へ進むことにした。目標は行けるところまで。疲れたら終了。


で、上総湊まで来た。
そこから先は疲れたのでパス。
せっかく持ってきたので、三脚で自撮りの練習。使わなければただの500gの重りになってしまう。逆に考えれば、重い三脚を持っていけばその分使うのでは?




夕焼けをみて、この日はおしまい。

やっぱりとにかく暑かった。
千葉を走るのはもう少し涼しくなってからにしよう。
どうせ、冬季通行止めなんて関係ない場所だし。

おしまい!

実際走ったルート

走行距離:86km 獲得標高1306m

訪問日:2021.8.26




コメント

  1. いつもどおり素敵な記事と写真でした。次回の投稿もお待ちしております。

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    1. そういっていただけると書き手冥利に尽きます。
      ありがとうございます。

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