『愛車紹介』All-city Cosmic Stallion パーツ紹介

コツコツと組んでいたAll-city Cosmic stallionが組み上がりました!

今回はそのパーツ紹介編。
経緯&フレーム編はこちらから、どうぞ。

初めてバラ完に挑戦してみました。

ホイールとかハンドルとかサドルとかのパーツが家にあったので、完成車で買うよりもバラ完の方が安く上がるのと、バラ完してみたいという好奇心と、自分の好きなパーツだけで組み上げたいという理由です。

あと、どういう自転車かとか、パーツがどんな仕組みで動いているのか、メンテナンスはどうやるのかといったことが分かっていた方が、今後長く付き合う上で、そして万が一があった時にメリットがあるだろうな、という実用上の理由もあったりします。

それでは、まずは全体像から。


これはもう最高ッ、、、!!

区分的にはグラベルに分類される自転車ですが、ロードっぽく組んでみました。
ロードっぽく組もうと思って組んだのではなく、欲しいスペックを持つパーツで組んでいったらこうなった、という方が正確ですが。

全体の色味ですが、ブラックパーツで組もうと決めていました。

フレームの色が明るいので、変に他の色を足すとケンカしそうというのと、今持っているパーツが基本的にブラックしかなかったというので、そうなりました。
結果、締まった感じに組めたので良かったんじゃないかな、と思ってます。でもシートポストとステム辺りはシルバーでも良かったかもなあ、、、。それはまた追い追い。

あと、写真だとフレームが青っぽく写ってますが、現物はもう少し緑がかった感じの色です。

主なパーツは以下のとおりです。

・コンポ:SHIMANO GRX400
・ブレーキ:SHIMANO br-rs785
・ローター:SHIMANO SM-RT70 140mm
・ホイール:Fulcrum racing5 db
・タイヤ:DONNELLY STRADA LGG 120TPI
・ヘッドセット:cane creek 40
・ハンドル:salsa cowbell 3
・バーテープ:fabric knurl
・サドル:fabric LINE SHALLOW SPORT
・シートポスト:Crank Brothers Cobalt 3
・ペダル:Crank Brothers Candy 1

それでは細かく一つ一つ見ていきます。

〇コンポ

シマノのGRX400です。気になっている方も多いんじゃないでしょうか。


今回、新しいバイクを組むにあたって、なぜGRXを選択したかといえば、ずばりギア比

GRX400のチェーリングが46t-30tで、リアディレイラーはロースプロケットが最大36tまで使えます。つまり最小ギア比0.83333...です。もはやマウンテンバイクやフロントトリプル並のギア比が使えます。僕の使っているフロントトリプルのKona Sutraの最小ギア比が0.823...であることからも、このギア比がいかに軽いかが分かると思います。

ただ、同じ10sのtiagraのRD-4700-GSだとロースプロケットが最大34tまで使えるので、リアディレイラー単体で見ると正直そんなに大きくは違わないんですよね。

じゃあなんで、と言われればクランクが大きな決め手でした。


GRX400のクランクは上にも書いた通り46-30tです。tiagraだと50-34t。
これを見て僕は思いました。

「50t使う場面あるか、、、?」と

今メインで乗っているSutraはチェーンリングが48-36-28tですが、ほとんどアウターの48tを使う場面ってありません。下り坂or追い風が強い時くらいです。体重が50㎏程度のポンコツにそのギアを踏み切る力はありません。それよりも大きい50tって使うだろうか、と考えたときに答えは明確にNOでした。

しかも最小ギア比は1までしか行かないとなると、僕にとって少々心もとない坂があったりするのは、多少なりとも旅をした経験から思っていたところでした。(例えば大佐渡スカイラインとか中津明神山とかとか)

パワーの無い僕にとって、重たいギアは不必要なものであり、軽いギア比は正義なのです。

他社品を使えばいいというのも、もちろんありますが、いわゆるコンパクトクランクって大抵がインナー34tで、それよりも少ない歯数のものは選択肢がかなり限られます。しかも大体高い。折り合いがつくものが無かったのです。(例えば東京サンエスのDIXNA LA・CRANKが47-31tで条件を満たすけど、見た目が好みじゃないし、J-CRANKはかっこいいけど高すぎる)

と、なった時にロード用のコンポを使うメリットが無いし、ここまで自分の求めているギア比を満たしているGRXを使わない選択肢はありませんでした。見た目もクールだし(←ここ重要)

まあ、クランクをGRXにするという選択肢もあるにはあるけど、統一感0でダサいし、そうまでしてロード用のコンポを使う理由も無かったので、GRXで統一しました。(クランクをGRXにしたときはフロントディレイラーもGRXにしないといけませんし)

いっそフロントシングルにしてしまうか、と考えなくもなかったのですが、フロントシングルでも軽いギア比を確保しようと思うと、ギアが飛び飛びになってしまうのと、フロントダブルに比べてカバーできるギア比が少なくなるのが嫌だったのでやめました。今回の自転車のコンセプトは「速く、楽に、遠くへ」行けるバイクで、どっちがそれに近くなるか、となればフロントダブルでした。

All-cityがアメリカのメーカーだから、合わせてアメリカンパーツのSRAMで組んでみるもの面白かったかもなあなんて、今書いていて思ったけど、お金ないし、当面はシマノで十分。

あ、あとsutraで速く早く走る意味もなくなったことだし、Cosmic stallionとの違いを出すためにsutraのフロントシングル化も面白そうだなって妄想してます。まだどうするかは決めてませんが。

なんでGRX800とか600にしなかったかというと、単純に値段です。600で11s化も考えましたが、600ってSTIとクランクしかなくって、それ以外は800と共用なんですよね。つまり600にした途端、けっこう値段があがっちゃうんです。そこまでかけて11s化したいかとなるとそうでもなかったので、10sの400に落ち着きました。

以下、パーツの詳細です。


STI。
めちゃめちゃ握りやすいです。外側への張り出しが大きいので手が小さい人(僕)にとってはありがたい限りです。あと、角ばっているおかげで、手が自然にそこに引っかかるのもGOOD。この握りやすさもGRXにした大きな理由だったりします。


購入の一番の決め手になったクランク。無骨でごつごつした感じがかっこよくて好き。ロードの滑らかな感じよりもこっちの方が好み。


フロントディレーラー。
ワイヤーの通し方も今まで使っていたものと全然違くって驚き。上の方にあるネジでワイヤーの張り具合を調整できるのにもまた驚き。

調べてみたら、ロード系コンポでも105以上はそうなっているんですね。GRX400はtiagraグレードなのに何気に上位機種と同じ機構が採用されているのは嬉しい!


Cosmic stallionのボトルケージは低い位置にあるので、バンドアダプターはこういう上下の自由が利くものじゃないと使えません。間違えて普通のやつを買ってから気が付いて買い直しました。


リアディレーラー。こっちもごつごつデザイン。外側に張り出さないシャドーデザインです。自転車を撮影中に倒れてもきっと大丈夫(違

チェーンのバタつきを抑えるスタビライザー機能がついてるけど、使わないかなあ、たぶん。この自転車でそんなチェーンが荒れるようなところを走る予定ないしなあ。

スプロケットは11-32tを入れています。11-34tと迷いましたが、sutraで行った『春休みツーリング』は最小ギア比がフロント28t・リア32tの0.875で問題なかったので、それよりも軽量化できる&サイドバッグを使ったツーリングはしない予定のCosmic stallionではフロント30t・リア32tのギア比0.9375で十分かなと思ってます。その分クロスレシオに出来ますし。使ってみて足りなければ34tにするかもです。

〇ブレーキ&ローター


ポストマウントのため、GRXが使えなかったので(GRXはフラットマウントしかない)、br-rs785というUltegra 6870シリーズのやつを使いました。ここだけグレードが高いけど、命を預けるパーツなので、良しとします。

油圧ブリーディングは初めてでしたが、何とかなりました。


床にオイルまき散らしたのは、ブリードニップル開け忘れて、注射器を押し込んだらそうなりました。さすがに自分のポンコツ具合に笑った()

作業自体は面倒ですが、マニュアル見て一つ一つ丁寧にやれば問題ありませんでした。ホースカットとか全部こみこみでゆっくり丁寧にやって4、5時間程度で終わりました。作業にも慣れたので次からはだいぶ早くできると思います。

ちなみにエア噛みはフロントは無くてリアが一回。思ってたよりも簡単で良かったです。

肝心の性能ですが、やっぱりいい!

使う前は、メンテが面倒だし、メカニカルディスクかハイブリッドでも良かったかも、と思っていたのですが、使ってみると引きの軽さは病みつきで、このレベルはワイヤー引きでは無理だなあ、とはっきり感じました。長い下り坂は重宝しそうです。

メンテナンス作業のめんどくささを補って余りある性能だと思います。



ローターはフロント・リア共に140㎜。
アダプターを使って160㎜にサイズアップすることもできるけど、体重50㎏の僕には140㎜の制動力で十分だろうと思ったので、140㎜にしてます。

フィン付きのローターかっこいいからそれにしようかとも一瞬迷いましたが、値段を見て一瞬の気の迷いで終わりました。

油圧のセッティングで一つだけ言うなら、ローターのセンター出しはセンタリングツールを使うことを強くオススメします。
よっぽどの苦労好きじゃないなら、素直に使った方が良いです。使わないで調整して、時間が無限に溶けていったので、買ったところ一発で終了。早く買えばよかったと泣いて後悔しました。

もう一回言いますね、センタリングツールを使うことを強くオススメします。

〇ホイール&タイヤ


ホイールはFulcrum racing5 dbです。
去年の夏ごろから使い始めて、もうすでに4000㎞くらい走ったやつです。3万前後で買えて1610g(公称)とコストパフォーマンスはかなり高いと思います。

Cosmic stallionはフロントのスルーアクスルが15㎜なので、今後ホイールを買うときは気をつけなきゃです。Fulcrum racing5 dbはオプションパーツが付いていたので、問題なく装着できました。

15㎜スルーということはMTB系のホイールも使えたりするので、そっち系から選んでみるのも面白いかもと思ったり。


タイヤはDONNELLY STRADA LGG 120TPIです。

DONNELLYという名前になる前はクレメンという名前でタイヤを作っていたみたいです。

太さは700×28Cにしてみました。今まで乗っていたタイヤが33Cと34Cだったので、32Cとかだとあんまり変わんないかなと思って、ちょっと細めにしてみました。

ツーリングメインという僕の乗り方だと、たぶんパナレーサーのグラベルキングとかが一番マッチするだろうなと思ったけど、あまのじゃくな自分が「使っている人を見たことが無いものを使ってみろよ」とささやいてきたのでやめました。



グラベル系に強いメーカーだったので、グラベルフレームに合わせるのはちょうどいいと思ったのと、アメリカンパーツだったというのも、フレームと合わせるという意味で良いかなと思ったのでこれにしました。

重さは252gと260g



公称だと270gなので2つとも逆サバなのは好感が持てますね。

少し乗った感じだと、ちょっと固めな乗り心地な気がするかな、といった感じ。
空気圧は指定空気圧最低の5.5barでセッティングしています。
いままでもっと太いタイヤに乗っていたので、それに慣れてしまっているというのもあるかもしれません。もう少し乗り込んでみて判断することにします。

チューブレス化も考えましたが、racing5だとリムテープを交換しないといけないらしく、面倒なのでやめました。気にはなっているので、いつかやってみるかもしれません。

〇その他パーツ


ヘッドセットはトカゲマークのcane creek。
理由は自転車屋さんにオススメされたからです。あんまりヘッドセットは詳しくないのでそれに従いました。

完成車版にも同じものが採用されているので問題ないと思います。


ハンドルはsalsa cowbellです。
以前、フレアハンドルを探していた時に中古で見つけたやつです。今まではGIOSの方に付けていましたが今回こっちに移植。


フレアハンドルにしたのはsutraのハンドルがデフォルトでそれだったので、慣れていたからです。フレアしてないと逆に違和感を感じてしまうようになってしまいました。最初に何を使うかって大事なんですね。

あと、僕の場合、下ハンを使うのは下りの時が98%くらいで、空気抵抗を減らすために下ハンを使うとかってほぼないので、フレアしていても問題なく、むしろ下りの時のハンドリングがしやすくなるので、個人的にはフレアハンドル一択です。さらに言うならSTIが「ハ」の字にしやすくなって、手が小さい僕でもレバーに手が届きやすくなるので好きです。

フレア角は12度。リーチは76㎜とショートリーチでドロップは126㎜と少な目な感じ。このくらいのサイズ感がポジション的に好きです。

ステムはkonaにデフォルトで付いてきたやつが家で転がっていたので、とりあえずそれを付けてます。ポジションが決まり次第換える予定です。


バーテープはサドルと合わせてfabricのknurlにしました。
伸縮性があって結構巻きやすいです。裏は粘着テープではなくシリコンゲルみたいなやつでした。グリップ力もよさげなので、これで耐久性があれば文句なし(リザードスキンズは耐久性無かったからなあ)


サドルはfabric LINE SHALLOW SPORT。
中央に溝が切られていて尿道が圧迫されないようになっています。まだセッティングが決まっていないので、何とも言えないところ。

ただ、一つ言えるのは、前上がりにすると、溝が切られているのにも関わらず尿道圧迫してくるので、少し下げ目の方がよさそう。これももう少し乗り込んでから判断することにします。


シートポストはCrank Brothers Cobalt 3。

GIOS用にオフセット0のシートポストを探していた時に、wiggleで安売りされていたのでポチったものをこっちに移植。
ボルト一本で調整するシンプルさと、見た目がいいので気に入ってます。ボルトがトルクスレンチになっているのもなめにくくてGOOD。


ペダルはCrank Brothers Candy 1

今年の春から使い始めて2000kmくらいはもう乗ってます。これ以外のビンディングペダルを使ったことが無いので、比較はできませんが、4面キャッチによるクリップインの楽さ、クリップアウトの軽さなど、不満は特にありません。激坂でもがいたりする乗り方はしないので、このくらいの固定力で十分。

強いて言うなら、クリートがガンガン削れるのと、クリートがSPDに比べて高いのが玉に瑕といったところ。

〇まとめ

こんな感じで組んでみました。もちろんこのパーツ構成は暫定です。乗り込んで不満が出てきたらどんどん換えていく予定です。

ちなみに重量はこれで9.9㎏です。
もう少し軽くなるかと思ってたんですが、軽量パーツ全然使ってないのでこんなもんですかね。真面目に軽量パーツで組んだら、まだまだ軽くなりそうですが、そこまでの財力が無いのでやめておきます。sutraが13㎏だったので約3㎏軽くなったので良しとします。

まだまだ10㎞ほどしか乗っていないですし、しっくりくるポジションが出せていないので、乗り心地は何とも言えないところですが、軽くなってることははっきり実感するのと、シャキシャキ走るのと、コーナリングがズバッと決まって気持ちいい、という感じです。

走りについては、時間がたってから判断することにします。気が向いたら記事にするかもです。

現時点だとなかなか状況が許してくれませんが、今すぐにでも、これに跨ってロングライドに行きたい気分です、ほんとうに。事態が収束したら(と書くとなんだか死亡フラグが立ったみたいでいやですが)、ガンガンこれに乗っていろんなところに行く予定です!

ということでCosmic Stallion、これからよろしく!!!


おしまい。


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