『南山梨紅葉ライド』 1日目 甲府~身延~下部温泉 

宿泊を含むライドとそうでないライドは、出汁入りみそで作った味噌汁と煮干しで出汁をとって作った味噌汁くらい満足度が違うと思う。

というわけで久しぶり(といっても夏の北海道ぶり)の宿泊ライドへと行ってまいりました。
行き先は山梨。
「また!?」という気もしなくもないですが、そもそも山梨県は僕にとって未開拓エリアなので悪しからず。

一日目の予定はこんな感じ。


最初に四尾連湖へと向かい、早川方面へといった後、身延山ヘ。最終的に下部温泉で一泊。

まずもって、予定を組むのに結構苦労した。そもそも宿をとったのが出発の2日前で、かつルートなど1ミリも作って無い状況。

ここまではいつも通りなのだけれど、行きたい場所がうまくルートに当てはめられなかった。行きたい場所というのは、湯之奥猪之頭線、本栖みち、四尾連湖あたり。

そこに何を絡ませていくかとか、それこそ前日の夜まで悩んだ結果のルートがこれ。他にも御坂峠やら鳥坂峠やらを含んだルートを全部で数パターン作っていたりしたのだけど、ま、それはまた今度。

というわけで、2020山梨紅葉ライドスタート!

まず、「サクッと」と言うにはやや長すぎる輪行。
千葉からは遠い。

車窓を眺めながら時間をつぶす。
勝沼ぶどう郷駅辺りから見る甲府盆地が好き。


甲府駅に到着。
即南下開始。


普通に行くなら笛吹川まで合流した後、国道140号だろうけど、それだと面白くないので、金川曽根広域農道と呼ばれる道へ。

そうすれば、ほら甲府盆地。



この道、甲府盆地内というよりかは、やや外れでアップダウンもそこそこ。
でも甲府盆地がこうして望めるのはそのおかげ。

広域農道もそこそこに四尾連湖方面へ。



ループ橋って写真撮りたくなりますよね。
なんででしょうかね。(これループ橋って訳じゃないんですけどね)

紅葉した木々のトンネルを抜けると、、、



はい、南アルプスドーン!

さっきまで山の奥に見えなかった白いところがちろっと。

まだまだ登るよー。


見事に黄色の銀杏。
これはこの先の景色への期待が高まる…!


さらに山奥へ。
まだまだ、まだ登り。




再び南アルプスドーン!

「どーん」感というか、「壁」感が増してきた。
ここまで圧迫感のある山って千葉には全くないからテンション上がる!


木がらしに
梢の柿の
名残かな

―服部嵐雪


四尾連湖へと向かう道は基本こんな感じで展望が開ける場所がたくさん。
つまり、楽しい。
そして進まない。
カメラを構えざるを得ない。
急ぐ理由などどこにもない。



そうこうしていると、四尾連湖到着。



“この湖は今もなお詩的情緒を保ち、訪れる人々の心に安らぎを与えてくれる”

なるほど。


紅葉は真っ盛り。
タイミングばっちり。


あそこで女子高生がキャンプするんですかね?







秋の風景を楽しんだ後は、再び展望の開ける四尾連湖公園線をダウンヒル。


四尾連湖自体には眺望が開ける場所があるわけでは無いけど、ここまでのアプローチの眺望が良い。とにかくいい。オススメです。

さて再び南下再開。
ここで予定変更。先に早川方面へと行く予定だったのだけど、思ってたより雲が広がるのが早かったので、身延山ヘ。

よく分かんない山道を抜け久遠寺に到着。



身延山にある久遠寺といえば、日蓮宗の総本山。日蓮宗の開祖である日蓮は千葉県の安房出身というわけで、千葉県民である自分にとって割と身近。

この日蓮、というか歴史に名を残す日蓮宗のお坊さんは漏れなくアグレッシブ。日蓮といえば『立正安国論』と覚えた(覚えさせられた)日本史受験勢の方もいると思うのだけど、ここに書かれている内容が過激。

ざっくりいうと、日蓮宗を信仰しないで他宗派なんかを信仰してるから国が駄目になってるし、この状況を放置するとそのうち外国から攻められるとかなんとか。

他の宗派に喧嘩売りつつ、政府も批判したものを書くなんてなかなかだな、などと小心者の僕は思うのだけど、当然流罪になったり襲われたりするわけで。

ただここで話は終わらなくって、すごいのがその外国から攻められるという予言的中して元寇が起こるんですよね。

ただ、この予言あてずっぽうって訳でも無く、意外と海外の動きをみていたんじゃないか説があるらしく、まあ、何が言いたいかというと、こういう話って現代にも結構ありますよねってこと。

未来を変えようとして、信じてもらえない主人公の話って色々あるよなあ、と。

日蓮がどんな意図で書いたのかは知らないし、そこまで詳しくもないけど、日蓮というと僕の中ではそんなイメージ。

さてはて、話を旅に戻して、久遠寺。
とりあえずは山頂へ行きたい。
出来れば富士山を拝みたい。

というわけでロープウェー!


そう、ここはゆるキャン△の聖地でもある、らしい。


ちくわの圧…。

そうこうしていると発車時刻。


このロープウェー、標高差763mを約7分で登るらしい。
徒歩では2時間半かかるそう。
文明の利器 is 凄い。

あっという間に奥之院駅に到着。

お目当ての富士山はー


ん〜ビミョー。

手前の山の奥に見える黒いのが富士山の裾野なんだけど、なんだけどな。
間に合わなかった。残念。


下を見れば、富士川と街並み。






これは北側展望台。
南アルプスとこれから向かう早川方面と甲府方面。
思ってたより雲が少ない。
これは期待できそうかな?


こっちは東側。
流れているのはこっちも富士川かな。



これが奥之院思親閣。






そういえばまだ何も食べてなかったことに気が付き(時刻14:00)、くし切り餅と湯葉肉まんを頂くことに。




う、うまそう!(実際美味しかったです)

腹ごしらえも済んだところで、ロープウェーで下山。
宝物館があったので迷わずGO

ちょうど今期、大学で仏像の授業をとっていたので思ってたより楽しめましたね。
結局、今までこういう仏像が面白くなかったのは、単に自分の知識不足だったのかなあ、なんて思ったり。
知識は偉大。


そんなこんなしていると、さらに雲が広がってきてしまった。

久遠寺を後にして早川町方面へ。
向かうは雨畑湖。

ここからは時間との勝負。
山間の夕暮れは早い。
さらに言うと、これから夜にかけて雲が広がる予報。
間に合えー!!



なんとか、間に合った、かな?



この山々を越えて行けば静岡のオクシズエリア。

実をいうと、ほんとはオクシズに行く予定だったのだけれど、宿が取れなかったんです。来年こそは、必ずオクシズ。行くぞオクシズ。

雨畑の吊橋なるところがあるので行ってみることに。


これがなかなかに揺れる揺れる。
結構怖い。


さらに言うと、この木材の隙間が写真で見るより広く感じて結構怖い。
踏み外したらやばそう。

吊り橋効果は抜群なんじゃないですかね。


渡った先は細い道。
作業用なのかな。


死ぬときは三途の川を渡るらしいが、今僕は吊り橋を渡らないといけない。
三途の川には吊り橋が無いことを願おう。

1つ付け加えておくと、めっちゃ蜘蛛の巣があるので、顔に張り付きます。
蜘蛛の巣美味しい()


さらに奥までいって、行けるところまで行こうかと思ったのだけど、この辺りでタイムアップ。さすがにこれ以上は日が暮れてしまう。


道的な情報を言っておくと、南アルプス街道は工事があるのかトラックとかバンバン走っているので結構怖め。雨畑湖方面へと向かう県道810号はあんまり交通量が多くなくて快適。参考までに。


下り基調の道を飛ばして下部温泉郷へ。


本日お世話になるのは元湯甲陽館。



自転車は中に入れさせてもらえました。
ありがたや。



部屋はこんな感じで古き良きってな感じですかね。


隠し最中!

最初普通の最中かと思って食べたらレーズン入っててびっくりした。

干しブドー

そういやへやキャン△で登場してましたね(←この記事書きながらへやキャン△見てたやつ)

温泉旅館ということでまず向かうは温泉。
温泉入って「う、、、あ、あ、ああ~~~~~!!」ってなる瞬間が好きです。

温泉に入ったあとは館内をぶらぶら。



部屋に戻りゆっくりしていると夕食の時間。




豪華!

どれもこれも美味しゅうございました。

あと、どうでもいい話なんですが、今回初めて部屋着なるものを持って行ったのだれど、これがめっちゃよかったんですよね。いままで荷物になるからと次の日の行動着で過ごしていて、自転車系のウェアって締め付けがきついからリラックスできないのが不満で。確かに荷物になるけど、たぶん次も持っていくと思います。そのくらい良かった。

お腹も満たされて、リラックスできる服装の僕は、あっという間に夢の世界へ。

つづく。

実際走ったコース

走行距離:103㎞ 獲得標高:1561m

訪問日:2020.11.10




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