冬は布団が恋しくなる。
いや、布団が恋しい季節を冬と呼ぶのかもしれない。寝ぼけた頭でそんなことを考えていた。携帯を見ると時刻は朝の7時を回っていた。
旅の起床としては遅い。
まあ、朝ごはんは7時半と言われていたことだ。急ぐ理由は無い。
温泉旅館だから、少し早めに起きて朝風呂に入るのも悪くはない。悪くは無いけど、今は布団が恋しい。
冬は布団が恋しいのである。
「いやまだ秋だろ」というツッコミを自分に入れつつ、寝起き特有のぐるぐる回る思考を何とか振り切り起床し、窓をふと見ると結露していた。
なかなかの冷え込み具合だ。
窓を開けると大量の冷気と共に、川沿いの温泉街の景色が目に飛び込んできた。
下を見ると川。
川沿いの朝は冷え込むということを、今更ながら思い出す。
このままだと風邪をひく、とほうほうのていで窓を閉め、布団へと戻り朝ごはんを待った。
昨日の晩御飯に引き続き、朝ごはんも豪華。
昨日の話はこちらから。
さて、今日のルート予定はこんな感じ。
初っ端から林道湯之奥猪之頭線をヒルクライムして、その後は本栖みちなどを行く感じ。
いつまでも布団が恋しいなどとは言っていられない。今日もそろそろ行きますか。
同じ場所で何枚も写真を撮りたくなる。
ここからしばらくはダラダラした登り。
さてその後も気持ちよく下った。
と、その前にパン屋さんへ。
走り始めてすぐに色とりどりの山々が目に飛び込んできた。
これは…今日は…勝ったな…。
この先で目にしたものを文字に起こすのは野暮だし、出来る気もしないので、以下大勝利を収めた写真を並べることにする。(←ブログ書く意味)
標高を上げると遠くに白く冠雪した南アルプスが見えてきた。
落ち葉の絨毯!
終わらないワインディングロード。
カーブの先にカーブが見えるたびに、苦笑いがこぼれる。
基本的に斜度はずっと10%ほど。
焦っても仕方がないし、意味が無い。
折角の紅葉、楽しんでやろうじゃあないか、と少しづつ、少しづつ山奥へと進んでいく。
今まで走ってきた道が向こうに見える。
ということは眺望が抜群っていうことで、当然、気持ち良さしかない。
そんな景色。
ついでに自転車無しも。
さてはて、気温はと言うとご覧の通り。
服装としては、冬用のソフトシェル系のジャージでぴったりくらいだった。いや、汗冷えしていた部分もあるから、普通の長袖ジャージにジャケットで調整くらいが良かったかもしれない。
平均スピードは…まあ、こんなもん。
写真を撮りながらゆるゆる登れば、当然こうなる。
スピード何て気にしたら負け。
ちなみにスマホは普通に使える。
文明的(?)な林道。
さて、ちょうど上何枚かの写真が登り切りの辺りの写真で、ここからトンネルを抜け峠を越える。このトンネルの途中で静岡県へと入った。
そして、このトンネルを抜けると富士山が見えるとツーリングまっぷるに書いてあった。書いてあったからルートに組み込んだのだけど、その景色はというと、、、、、、、
どかかああああああぁぁぁぁぁーーーーん!!!!!
…いや、誇張しすぎでしょ、って思ったそこのあなた、これほんとなんですって。まじで「どかかかあああああぁぁぁぁぁーーーーん!!!」って感じの富士山なんですって。
ほんとに圧倒的存在感。
「富士山、でかっ」と思わず小さくつぶやいてしまった。
でも、こうやって写真で見ると、どこにでもある普通の富士山の写真でしかない。自分でもそう思う。
この遠近感が狂うほどの存在感、こればっかりは写真に写らなかった。
写真には限界があると思う。
もちろん自分の技術不足もあるとは思う。
だけど、どうやっても写せないものがあるし、やっぱり目で見たものには敵わない。
今日の一発目に登った湯之奥猪之頭線は物凄く良かった。
— Tomy (@Tomy_viajar) November 11, 2020
斜度はそこそこあるのだけど、景色がめっちゃいい。紅葉した山々が目の前に迫り、標高を上げると遠くには南アルプス。登りきりのトンネルを抜ければ富士山どーん。個人的ベストオブ気持ちいいヒルクライムノミネート。 pic.twitter.com/fdJ0sIaX2p
気になった人は是非、自分の目で確かめてください。
林道湯之奥猪之頭線、オススメです。
さて、話を戻していくと、湯之奥猪之頭線のあとは県道71号線(富士宮鳴沢線)へ。
うしー。
ちなみにこの県道71号線もこんな感じで右手にずっと富士山が見えます。
富士山デカい。
ちょうどお腹が減っていたタイミングでお店があったのでIN。
前に、日本全国津々浦々バイクで旅をしていた父から教えてもらった美味しいご飯屋さんの見分け方があって
・トラックが何台も止まっている
・かわいい店員さんがいない
の2つ。トラックが何台も止まるということは、当然人気店だし、可愛い店員さんがいないとなると人気の理由は料理一択。つまり美味しい、というわけ。ついでに言うとトラックの運ちゃん向けメニューで量が多かったりしたりする。
そしてこのお店2つも当てはまっていて、料理はと言うと、、、、
はい、おいしい。
間違いなかったです。
御馳走様でした。
腹ごしらえも済んだところで北上再開。
再びのんびりタイム。
気を取り直して本栖みちダウンヒル。
そうこうしていると、県道71号線のハイライト箇所に到着した。
南アルプス&本栖湖!
良い景色だ…!!
愛車とも一緒に。
写真もそこそこに再出発。
実を言うと、今日はまだ40㎞も走っていない。あと70㎞ほど走らなければ甲府につかない。先を急ぐわけでは無いけど、あんまりのんびりしてもいられない時間になってきた。
と、言いつつここで寄り道して、紅葉台へ。
予定はなかったけど、気になったから。理由はそれだけ。寄り道なんかには深い理由はないのが常。
!!
ダートなんて聞いていないんですが。
とはいえ、車がバンバン走るような踏み固められたダート。28Cタイヤでも問題なし。むしろ道よりも歩いている人や、車の方が気になる。被害者にも加害者にもならないように。
ゆるゆると登っていると、レストハウスに到着した。
レストハウスに200円払うと展望台に上ることができる。レストハウスのおばちゃんは「1000円の価値あるわよ~」と言っていたけど、その景色はいかに。
うおー。
ザ・富士。
振り返るとさらに山々。
あの山々を越えれば甲府盆地だろうか。
南アルプスもチラリ。
紅葉と一緒に。
写真もそこそこに進まなければ(ry
とはいうものの「紅葉台」と言うだけあって、もみじが素晴らしい。
気が付けばカメラを構えていた。
素晴らしかった。
国道に戻り、国道139号を進んでいく。
さすがに交通量が多い。トラックもそこそこ。
少し進んだところで国道300号、通称本栖みちへ。
こちらは交通量が少なくなって快適。
紅葉も、もちろん。
本栖湖の湖畔を流していると、再び富士山どーん!
あれが浩庵キャンプ場ってやつか。
カレーめん食べたい。
いままで、走ってきた道がこちら。
素晴らしい。
その後も本栖みち進んでいく。
中之倉トンネルがちょうど工事中だったのだけど、工事中のおじさん曰く「本栖みちの下りはいいぞ」とにやり。これは期待が膨らむ!
と、そのまえに、南アルプス。
今日は富士山か南アルプスをずっと見ている気がする。
紅葉真っ盛りの本栖みち。気持ち良すぎてほとんど写真撮らないまま下ってしまった。GOPROの早期導入が求められる。 pic.twitter.com/mstb0jRdV4
— Tomy (@Tomy_viajar) November 11, 2020
つまりそういうことです。
無茶苦茶気持ち良かったのだけど、さすがに冷えたので道の駅しもべへ。
ラッキードリンクショップ!?!?
そろそろキャンプもしたいですね。
斜度もキツくないし路面もきれいな上に、連続するカーブが楽しい。ほんとに「あっ」と言うあいだに終わっていた。
本栖みちに別れを告げて北上再開。
夕焼け×紅葉=最高。
最後まで紅葉。
身延線沿いに走り、甲府盆地へ。
甲府盆地の北側に広がるあの山々はなんというのだろうか。
日暮れが早くなったことを肌で感じる。
日が翳るとさすがに冷える。
ここから先は昨日同様、甲府盆地内を走るのではなく、金川曽根広域農道へ。
八ヶ岳だ。
良い夕暮れだ。
ここまで来ればもう着いたも同然。
ゆるゆると甲府盆地を縦断して甲府駅へ。
お昼ごはん以降、何も口にしていない。このまま輪行すると、間違いなく電車の中でハンガーノックになってしまうほどお腹が減っていた。こういうのも大事なこと。
宿でいただいた地域共通クーポンを使って甲府駅で家族へのお土産を買って、今回の旅は終了。
この2日間のライドはむちゃくちゃ楽しかったわけですが、何が言いたいかというと、大学行きたい系キラキラ大学生には申し訳ないけれどオンライン授業最高!ってことですかね。
— Tomy (@Tomy_viajar) November 11, 2020
平日2日間に授業を切らずとも旅に出られるのはオンライン授業様様。
さて、次はどこへ行こう。
おしまい。
実際走ったルート
走行距離:110㎞ 獲得標高:2098m |
訪問日:2020.11.11
林道湯之奥猪之頭線、いいですね、秋になったら走ってみようと思います!
返信削除返信が遅くなりすみません。
削除湯之奥猪之頭林道、本当にいい場所です。是非是非行って見てください。