『Fizik X2 TERRA ERGOLACE』 旅用の歩きやすいビンディングシューズの話

旅用のビンディングシューズに求めるのは「歩行性能」だ、と思うわけですよ。

のっけからなんのこっちゃって感じですが、割と本気でそう思ってます。というわけで、今回紹介するのは、「歩行性能」が良かったビンディングシューズです。

ビンディングシューズとなると、3穴と2穴タイプに大きく分かれると思いますが、僕は2穴派です。というか、3穴タイプを使ったことがありません。

理由は単純で、ブログをいつも読んでる方はすでにお分かりかとは思いますが、僕の場合旅をする以上歩くことが多いので(寺社仏閣・お城巡りetc)、ペンギン歩行を強いられる3穴タイプは相性が悪いのと、ゆるポタ勢なんでそこまでの走行性能がいらないからです。

で今回紹介する靴がこれ。


Fizik X2 TERRA ERGOLACE。

・概要      

全体像はこんな感じ。



まあまあ使った後なんで汚れてますが気にしないでください。
こういう日もあるので。

黄色と青の組み合わせがかっこいいですね。

重量は329g(公称)。
歩いていても漕いでいても特別軽いとは思わないけど、重たいとも思わないくらい。普通のスニーカーと同じ感じです。

サイズ感は言葉で伝えるのは難しいけど、普通のスニーカーかややきつめでつま先部分が狭いかなと言ったところです。ちなみ自分はやや幅広の足で、GIRO REPUBLICというビンディングシューズでは普通のモデルではなくHV(ハイボリューム)の方を愛用しています。そういった意味では一般的な人ならちょうどいいサイズかもしれません。

自分が使っているサイズはEUサイズで40です。この靴の表記を見るとcmで表すと25.7cmみたいです。


参考までに普段の靴のサイズを書いておくと、モンベルのローカットシューズで25.5、GIRO REPUBLIC HVも25.5、アシックスのランニングシューズは26.0、コンバースは25.5(コンバースはちょっと幅がきついと思いながら履いてる)といった感じです。


この靴の売り文句を調べてみると、次のように書いてありました。

“TERRA ERGOLACE X2は真のオールマウンテンシューズで、あらゆるオフロードライドに対応しています。つま先と側面の損傷しやすい箇所にはPUラミネーションを施し、岩や木の根、雨から強力に保護します。丈夫でしなやかなウーブンリップストップアッパーは破れに強く塵や埃、飛沫を寄せ付けません。人間工学に基づき外側へオフセットされたテトロン/PETレースフィットはどんな足にも簡単にフィットするだけでなく、内側から足の甲までが非常に滑らかなデザインで、クランクアームの隙間に引っかかったりこすったりする心配がありません。頑丈で屈曲性をもたらすナイロンシャンクのX2アウトソールは、抜群のグリップを備えるビブラムトレッドと非常に衝撃吸収性が高いEVAミッドソールを採用し、トレッキングシューズと変わらぬ歩行のしやすさを実現しました。”

だそうです。(https://www.riogrande.co.jp/news/node/68508より)

特徴を箇条書きに直すと

・つま先などはPUラミネーションで強化
・丈夫でしなやかなアッパー
・シューレースを外側にオフセット
・ビブラムソール
・衝撃吸収性が高いミッドソール
・トレッキングシューズと変わらない歩きやすさ

と言ったところでしょうか。


・メリット    

歩きやすい。以上。

で、終わってしまうとまあ、ブログ的によろしくないので、もうちょっと詳細に書きますが、その前になんでそこまで歩行性能を重視するかということを説明すると、やっぱりよく歩くんです、自分。自転車だけじゃ見られない場所っていっぱいあるし、それがどうしても気になるんです。

サイクリング中どんな場所を歩くかというと、、、


こんな感じのハイキング的な場所やら


木道やら


海岸沿いの洞窟やら


同じく海岸沿いの洞窟内の濡れた階段やら


とある寺までの苔むした道やら


旧石切り場のところとか


割と急な階段やら


よく滑る石の階段やら


歩いて15分の山頂までとか


とうぜんお城巡りやら、


雨の多い紀伊半島の山の神社への階段やら、


熊野への階段やら


海岸沿いの岩にへばりつくように作られた、なんでか手すりがめっちゃぐらぐらな遊歩道やらです。

我ながらよく歩くな、と思いますが、こういうスタイルでサイクリングをしているわけです。旅の時はこういった場所を歩く割合が多くなります。

もう一つ歩行性能を重視する理由を上げると、よく自分は輪行するのです。となると乗り換え等で階段を歩いたりする場面が必然と多くなります。(青春18きっぱー伝われ)

あと、千葉県民には絶ッッッ対理解してもらえると思うんですが、京葉線・総武快速線の乗り換えで東京駅広すぎるんじゃい問題があります。

いやまじで。
まじで遠いんだよ。

東京駅に接続するようになったのが遅かったとか何とかで、嫌がらせのように京葉線・総武快速線という千葉から東京へのアクセスの2大路線が地下なんですよ。新幹線とか中央線とか無茶苦茶遠いんですよ。

京葉線なんて動く歩道(エスカレーターの平面バージョンみたいなの)までありますからね。もはやあれはアトラクション。そう、千葉から東京への乗り換えはアトラクション()

そんな中歩きにくい靴で歩いた日には「やってられるか!」ってなるじゃないですか。そういう個人的な理由もありまして、歩行性能を重視するわけです。

で、話を「Fizik X2 TERRA ERGOLACE」の方に戻しますが、これ凄く歩きやすいです。

比較対象は同じ2穴ビンディングシューズのGIRO REPUBLIC。

GIRO REPUBLIC

歩きやすさはもう全然違います。

giroは歩けるのだけど、ややかかとの厚みが薄くてつま先が上がってるような感じになるし、グリップもよくないので(そもそも地面との接地面積が狭い)いまいち。

その点、フィジークのテラは接地面積も広いし、ビブラムソールのおかげなのかどうかは負からないけどグリップも十分。

ビブラムソールの黄色のロゴ


適当なこと言っていると思われるのも嫌なので、どんなところを歩いたか挙げると、、、


ちょっとした山道とか


軽い遊歩道とか


湖の上の木道やら


岩がゴロゴロしているところとか


ちょっと急な斜面とか


濡れた廃線跡やら、


川の石やら


こういうところとか


こういうところとか


こういうところです!(最後雑になった

もちろん苦手な部分もあって、つるつるの赤土とかはやっぱり滑るし、あとは岩の上なんかだとクリートの上に乗ってしまうので滑ります。

こうなると厳しいものがあります

クリートが薄いと言われるクランクブラザーズのビンディングペダルを愛用しているのですが、これがシマノになるとさらに厳しいんじゃないかなと思います。(SPDを使ったことが無いのであくまで推測ですが)

今のところ、3000㎞ほどしか使っていませんが、耐久性もよさげです。今年の夏の北海道旅は3週間近くこの靴をずっと使っていたのですが、特にラバーが剥がれたり、ソールがボロボロになったりはしてません。

この点でいうと、giroは劣る部分があって、今年の春休みの3週間ほどでかなり靴底がすり減ってしまい、ゴムが無くなってしまう部分もあったので靴底補修材で補修しました。

やっぱり簡単に擦り減らない靴は気兼ねなく歩けるという点でも、大きなメリットだと思います。

・デメリット   

ここまで褒めて来たわけですが、やっぱりいまいちだなと思う部分も当然あるわけで。

一つ目が、フィット感です。
というのもこの靴、靴紐の位置が外側にずれているんですが、これが何ともイマイチ。


実はこの靴を買うときにGIROのRUMBRE VRという靴と履き比べたのですが、正直GIROの方が履き心地に関してはよかったです。ニット生地のGIRO REPUBLICと比べるとその差はかなりあります。たぶんアッパーの生地が硬いのもある(耐摩耗性を上げるため?)とは思うのですが、足の外側半分が押さえつけられてる感じがして、そこまでフィット感があるとは言えないです。

2つ目が、走行性能はGIRO REPUBLICに劣る、ということ。

真面目に走るなら絶対にGIRO REPUBLICを履きます。
間違いなく踏み込んだ時の気持ち良さ、足へのフィット感、軽快さ、ペダルとの一体感などはGIRO REPUBLICの方が上です。

具体的に言うと、ソールの剛性がかなり低いということと、重さがある、アッパーが硬くフィット感が薄いということがあります。とくにソール剛性は歩きやすさを重視したというのもあるのか、サイクリングシューズとしては最下層のレベルなんじゃないでしょうか。

もちろんこれは目指すベクトルが違うので、比較するのもどうなんだ的な部分はありますが、“サイクリングシューズ”として考えた場合の性能は正直そこまで高くないなあとは思ってしまうほど違いがあります。

・最後に    

色々書いてきましたが、歩行性能ひいては旅用のビンディングシューズとしては非常にいいんじゃないかなと思います。というわけで、真面目に走るときはGIRO、旅やあるいは寺社仏閣巡り、軽いトレッキングを含むときはfizikと使い分けていこうかなと思います。


おしまい!



wiggleの方がちょっと安いかもです。よければ。
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