『asobitogear Cubicle』仕切れるフレームバッグのお話

さて、今回は久々の機材ネタ。
asobitogearのCubicleについて。

asobitogear Cubicle

所謂普通のフレームバッグ。
ただこれが個人的大ヒットでした。
ここ一年間の中で買ったものの全部合わせても、満足度は一番か二番。
そもそも普段機材レビューをあんまりしない(特に最近)僕が、わざわざ書こうと思っている時点でその辺は察してもらえると大変嬉しいです。

■仕切りについて



というわけで早速、バッグについて。
まず名前が良くないですか。このCubicleという名前が。
音の響きとしてもかわいいくて声に出して呼びたくなるし、名は体を表すというか、このバッグの特徴をうまくとらえている点も併せて考えると、名前でだいぶ勝っている感じがします。

さて、このCubicleという英単語ですが、その意味は「仕切られた小部屋」というもの。その通りでこのバッグも仕切ることができます。

asobitogear Cubicle

カメラバッグみたいな感じを想像してもらえれば分かりやすいかと。上下がマジックテープになっているので任意の位置に移動可能です。


これがもう、ほんとに便利で。
小物が勝手にどっか行ったりしないというのは、モノを失くしたり忘れたりすることが多い僕にとっては、本当に本当にありがたい機能なのです。

前にどこかの記事でも書きましたが、バッグ内のどこに何があるか分からない状態というのは、物忘れの発生率を飛躍的に向上させてくれます。反対に言えば、どこに何があるか分かっているだけで、そう言う事態はある程度防げるということです。

この辺は人によるとは思いますが、個人的には、この機能でこのバッグを選ぶに値すると思っています。


ちなみに僕は、一番前の三角になっているところにカメラバッテリー、次の仕切りにチェーンロック、一番後ろの大きなスペースに補給食なり、三脚なりを入れる感じで運用してます。

イメージとしては、良く使って、かつバッグで迷子になりやすい、あるいはいろんなものを引っ掻き回しやすいものは、細かい仕切りへ。反対に大きかったり、すぐ取り出せなくても良いものは、大き目の仕切りへ、という感じ。

反対側も小さいポケットが。



ここも鍵を入れたり、カードリーダーを入れたり、マルチツールを入れたりできたりと、かなり便利。この辺りを見ていると、本当に使い勝手を追求したバッグだとしみじみ感じます。

■素材について



素材は横面がXpac。
マチがSpectra200デニール。

マチ部分は名前こそ聞きなれないけれど、アウトドアバッグなんかでよく使われている、黒字に白の格子があるしなやかなリップストップ生地を想定して貰えれば、だいたいこれになると思われます。


Xpacはモノによって厚さが違う(VX21は210デニール、VX07は70デニール)ので、そこだけ注意。僕が買ったCastle Rock GrayはVX21の方。

よく分からないな、と思ったらお問い合わせフォームから聞くことを勧めしておきます。というか、僕自身もよく分かっていなかったので、オーダーする際に問い合わせしました。

実物の生地を見た感想としては、旧アピデュラのフレームバッグとよく似ているというか、ほぼそんな感じ。


構造を見たら分かるとは思いますが、このバッグは完全防水ではありません。一応記事自体には撥水レベルの防水性はありますが、縫い目からは水が入ってくることは避けられません。

ただ、個人的な意見として、フレームバッグが完全防水である必要はあるのか疑問、という部分もあります。僕自身、あまり雨の中で走ることが多くないというのもありますが、そもそもフレームバッグは、その位置からして雨に濡れにくいバッグであるように思うのです。

例えば、サドルバッグやフロントバッグ。
これらは、上から雨に濡れる上に、フェンダーを付けていない限り、下からタイヤの巻き上げた雨水をかなりの水圧で被ることになります。

翻ってフレームバッグ。
上にはトップチューブ、タイヤが巻き上げる水からはダウンチューブ・シートチューブが守ってくれて、自転車を漕いでいるなら横には自分の太ももがあるはず。そう考えると、別に高い防水性は必ずしもマストではないのでは、と。

そういうことも考えて、サドルバッグ・フロントバッグは完全防水のバッグを使っていますが、フレームバッグは完全防水ではないこれを愛用しています。

素材に関してネガティブなことを挙げるとしたら、中の素材が明るい色、例えば白とかオレンジとかなら花丸だったなーとかは思ったりします。夜とか薄暗い時、ちょっと見にくい感じもするので。でも本当にそのくらい。

■サイズ感



フレームバッグで気になるのは横幅。
Cubicleのスペック上の幅は6㎝。これを見ると結構あるなと感じる人もいるだろうし、実際、僕も今まで使っていたフレームバッグよりもスペック上の幅があるので、一瞬そう思いました。が、これは杞憂に終わりました。

というのも、生地が結構柔らかめで、中に何か硬い骨格的な何かは入っていないので、パンパンに詰めない限り、そこまで幅が出ないのです。なので、apiduraのレーシングとかとスペック上同じ幅ですが、そういうのとは全く違うということはここに明記しておこうと思います。

あと細かな話ですが、しっかり前後に張っておくというのも大事。こうすることで見た目も良くなりますが、何よりダボついて膝に干渉するということも減らせるので。


ついでに補足しておくと、今まで使っていたoutershellのフレームバッグの方がスペック上の幅は狭いけど、普段の幅でいうとCubicleのほうが狭いくらい。

この製品、今はカスタムオーダーできるみたいなので、幅が気になる人は最初から狭めたものをオーダーするのもありかも。色もいろいろと変えられるらしいので、結構遊べそうですし。というかこれ書いてたら、もう一個欲しくなってきたな?

■その他細かいところ



ジッパープルは大きいやつ。
手に引っかかりやすくて◎。


これ単体で欲しいんだけど、Amazonとかで売っているやつ微妙に違くて、どこのなのか知りたい。あと、地味だけど、ダブルジッパーになっているのもすごく嬉しかったり。フレームバッグから充電コード出したりするのにとっても便利。

ジッパーはド定番のYKKアクアガード。
これはバッグの感想とずれるけれど、止水ジッパーにモンベルのスムーススライダー塗っておくと、かなり動きが良くなります。これオススメ。

フレームに巻き付けるマジックテープの位置は動かせません。
ヘッドチューブに巻き付けるテープはテンション掛けやすいように、バックルに通すタイプのもののほうが良かったな、とかダウンチューブに巻き付けるテープはもう少し下が良かったな、と思ったりすることもなくはないのですが、今のところ大きく揺れたりはしてないので、そこまで問題はないのかなと思います。テープ自体は特段柔かい生地というわけではないので、気になる人はフレームの養生をした方が良いかもです(僕はしてない)。


――追記
現在は、内側は白くなっており、またダウンチューブに巻き付けるテープの位置変更は可能だそうです。

■最後に



これはフロントバッグの生地でも書きましたが、バッグは何を運ぶかや何を優先しているのか(容量、重さ、見た目、値段etc.)によってどういうものが必要か変わってくるので、万人にオススメなんてことは絶対にありえないと思ってます。が、割と小物を入れるとか、中身がごちゃごちゃして出しにくいとか、そういう悩みを解決できるバッグが欲しいな、という人にはかなりオススメできると思います。お値段も9900円と割とリーズナブル。


というわけで、cubicleいいぞ。

おしまい。



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