どこへ行こうか考える朝の時間がとても好きだ。
北海道ツーリング4日目。
一日大雪で走っていない日があるから、滞在自体は5日目。
さて、今日はどうしよう。
有給で延長した2日目であり、明日はさすがに早めに自宅に帰らないといけない(「明日帰れませんでした」はさすがに上司に怒られる)ので、一日フルで遊べるのは今日で最後。
昨日と同じで、もう一回釧路方面に足を伸ばすことも考えたけれど、今夜は前述の理由により女満別空港に近いところに泊まりたいので却下。そんなこんなを考えて、川湯~美留和~弟子屈界隈の裏道を上手くつなぎながら楽しもう、と決めた。
空を見上げればご覧の霧氷。
木々を真っ白く塗ったかのよう。
あまりにも綺麗で、「ほー」とか言いながらパシャパシャと写真を撮る。
昨年も霧氷は見たけれど、ここまで真っ白じゃなかったような。
あまりにのんびりしていると体が冷えそうだったので走りだす。
屈斜路湖畔を走る道道52号線を緩やかに走る。
朝だからか交通量はかなり少ない。昨年訪れた際はあまり雪が無く、「冬に走る道じゃなかったかもなあ」なんて思っていたけれど、今日の路面はご覧の通り。ばっちり仕上がった極上圧雪路面だった。
途中、屈斜路湖畔から霧が流れ込んできた。
この先入ったら違う並行世界へ行けそう、などと中学2年生レベルの妄想が捗る。
霧はすぐに切れてまた元の道に戻ったのだけど、何故ここだけこんな風になっていたのかは不思議。
ひたすら木々の中を走る。
砂湯でいったん休憩。
ツアー客と思われる外国人観光客が、バズーカみたいに大きな望遠レンズ着けて白鳥をバシバシとっていた。そんな中、ちんまりした単焦点レンズでパシャパシャ写真を撮る。
大変かわいい。
あれに見えるは藻琴山。
一日目に残念な景色しか見られなかったから「リベンジするか?」とも思ったけれど、やめておいて良かったっぽい。山頂に薄ーくグレー色の雲が見える。おそらくだけど、あの感じだと山の向こう側に感動的な景色は待っていない。
この判断で間違っていなかったことに安心感を覚えてリスタート。
コタン温泉の辺りで道道52号線から逸れて裏道へ。
ここのストレート。大好き。
去年来た時は雪に埋もれてて、押して歩くのが本当につらかったのだけど、今年はばっちり除雪されていた。
気持ち良すぎて何度か行ったり来たり。
自撮りするということはすなわち、ボツ写真も多くなる…。
自撮りもそこそこに、そのまま裏道を走り美留和方面へ進む。
路面ヨシ!
裏道と一言に行っても路面状況はまちまちで、やや交通量が多いところは上の写真のように雪は無くなっていた。一昨日はしっかり雪が降ったとはいえ、もうすでに2月も終わり。いつまでも雪が残るわけでは無いんだなあ、と思った。
道をしっかり選べば写真の通り。
選びすぎて突っ込んでいった細いこの道は、この先行き止まりだった。
さて、この後どうしようか。
というのも、思ったよりも雪が少ない。当初の予定ルートだと雪が無い可能性が高い。ということでGoogleマップとにらめっこ。あれ、ここ行けるんじゃないか…? というルートを見つけたのでそのままGO。
ここ。
詳しくは各自でどうぞ。
ちなみに入り口に柵とかは無く、したがっておそらく(通行上の意味で)ホワイトなはず。
路面はホワイト。
雪の下は砂利。
しっかりと均されたフラット路面で、砂利道より全然走りやすい。
硫黄山を裏から。
今まで何度か、この北海道ツーリングの記事で「静かだ」と書いてきた。
けれど、ここの静けさはダントツだった。音が全くしないわけではない。むしろ音は満ちていた。シジュウカラだろうか、小鳥のさえずりは絶えず響いているし、木を「タタタタタタ」と叩く音に顔を上げればエゾアカゲラがいる。バサっという音に驚いて視線を向ければ鹿の群れと目線が合う、なんてことは何度もあった。
それでも「静けさ」がある。実際の耳に入ってくる音量と、「静けさ」という概念は別のものなのだと思う。ここにあるその「静けさ」は筆舌に尽くしがたい素晴らしいものがあった。
この素晴らしい道は大体6㎞ぐらい行ったところで、作業中だったのでUターン。
本当に良い道。
正直夏だと熊が怖くてなかなか入りにくいところ。
おそらく奴ら(の大半)は寝ているはずなので、心ゆくまで楽しむことができた。熊鈴は鳴らしているとはいえ、冬眠しない奴らに遭ってしまったら、そこが命日よ。
林道を抜け国道へ再び戻ってきた。
とりあえず何もなくてほっと一息。
そのまま国道を走るなんて面白くもないことをしたくはないので、そのまま国道の東側の裏道へ。
あの白くなっている辺りは摩周展望台方面の道路かしら。
振り返れば硫黄山。
この辺りは基本雪道。
良かった。
ぐるりと走って再び美留和。
この先が除雪されていなくて振り返って写真を撮ったの図。
「雪が無い道/除雪されていない道/さっき走った道」の3択になりつつあったので、この辺で切り上げて弟子屈駅に向かった。
「今日も終わりかあ」と思いながら国道を弟子屈方面に走っていると、遠くから自分を呼ぶ声がする。「まさか、こんなところで自分を呼ぶ人なんて」と思いながら目線を向けると、見慣れた自転車がセコマに止まっていた。
ここでまさかのgatさん。
というわけで互いにパシャリ。
もちろん話は弾んだわけで、これまで行程とこの後の行程、景色が良かったところ悪かったところetc.
こうして旅先で情報交換をするのも、また旅の醍醐味。
これはgatさんの後輩の自転車。
後輩についてきてくれる人がいるのはちょっとうらやましいなあと思ったのは内緒。今のWCCはどうなってるのかな、と思うのはきっと自分が当事者じゃなくなったからなんだと思う。
gatさんたちは、この後摩周湖展望台まで登るそう。
話し込んでしまうと日が暮れてしまうので、そこそこに切り上げてお見送り。お気をつけて!
摩周駅前まで来たので再びのpoppotei。
北海道に来たからにはジンギスカン。
美味しかったです、はい。
「ごちそうさまでした。また来ます」と言ってお店をでて、摩周駅から輪行。
この日のお宿は網走の手前。そこまで小一時間の輪行旅。
知床斜里駅を出てオホーツク海側に出ると流氷が押し寄せているのが見えた。
反対側には藻琴山。
次は晴れのタイミングで行きたいな。
鱒浦で降りてセコマで晩御飯を買って今日の宿「民宿 いもだんご村」へ。ここでまさかの自転車乗りと会ったのだけど、それはまた次の話で。
まさか宿で自転車乗りと会うとは思いませんでした。道中お気をつけて! pic.twitter.com/TUy9W7VPSb
— 103 (@Tomy_viajar) February 23, 2023
つづく
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