『春休みツーリング四国編』3日目 高知~横浪黒潮ライン~中津渓谷

むくり。目は覚めた。
昨日よりは、、、寒くないか。

ただ、シュラフから出たくない。うん、シュラフ愛してるよ。
寒いか寒くないかは、シュラフの前ではさしたる問題ではない、という真理に気が付きぬくぬく。

仕方ない、シュラフに入ったまま朝ごはんの支度でもするか、とテントを開けた瞬間朝日が目に飛び込んできて、その瞬間にシュラフのを脱ぎ去り、カメラと上着を手に取り海岸へダッシュ!!

そうここは、海が目の前にあるキャンプ場。

さっきまでシュラフ出たくねーとか思っていたのにこの変わり身の早さは、我ながら笑うしかない。



うおーー!!!
曇っているけどよきよき。山が霞んでいる感じとか。

どこかのアウトドアのお偉いさんが、アウトドアの醍醐味の三分の二は夕刻から明け方にあるって言ってたけど、ほんとにそうだなと思う。束の間、ぼーっと見とれる。

う、寒くなってきた。シュラフ戻ろっと。

あ、昨日の話はこちらから



シュラフに入りたい気持ちをぐっとおさえて、代わりにダウンベストを着込んで、テントとかササっと撤収。よくやったエライぞ!

撤収が終わったら朝ごはんのためにコンビニへ。さっきまで作る気でいたけど、山奥に行ったとき食料は残しておこうということで。(決して面倒になったとかじゃないですよ!)

ビタミンCよーし!

この日のルート予定はこんな感じ。


スタートが高知になってるけど、適当にルートをたてた時のものであって、スタートはここ。



種﨑千松公園。地図を見てもらえば分かると思うけど、橋を渡ればすぐそこは桂浜。

てなわけで、最初に桂浜に行ってその後に横浪黒潮ラインを走り、その後は仁淀川沿いに進み中津渓谷へ。次の日に中津明神山に行く予定なので近くまで寄っておく作戦。なので後半は若干移動的要素が強め。

あいにくの曇天だけど、今日も一日頑張っていきましょー!!
ササっと浦戸大橋を渡って桂浜到着!

日本の夜明けぜよ!!

この桂浜、なんだか竜馬の像が立っているからか、そういう幕末になんかあった場所かと勝手に思っていたのだけど、そういうわけでもなく普通に景勝地でした。近くには戦国時代に活躍した長宗我部元親の浦戸城跡とかがあって、行ってみて思ったけど特に幕末感は無いです。竜馬像の力と思い込み、恐るべし。




まだ8時ということもあって、ゆっくりした雰囲気。個人的にこのくらいゆっくりしているのがいい。


訪問した数日前にTwitterで営業しているのに客が入らないことをネタにしてバズっていた桂浜水族館。今回はパスしたけど、また今度の機会があれば見てみたい気も。このバズったツイートを見る限り、桂浜って朝だから閑散としているのかと思ったけど、そうでもないのか、、、?




ゆっくりとした空気を胸いっぱいに吸い込んで、一杯になったところで散策終了。さ、横浪黒潮ラインへ走って行きますか。


海沿いの平坦&まっすぐな桂浜花街道と名付けられた道を快走。横波黒潮ラインの入り口へ。

走り始めて数百メートル登り、数百メートル下り、数百メートル登り、数百メートル下り、、、

おーーーい!さっきまでの平坦どこいったーーー!?!?




横浪黒潮ラインと呼ばれる県道47号がある場所、地図見てもらえば理解してもらえると思うのですが、リアス海岸のお手本みたいな地形をしているわけで。まあ、ある程度は想像はしていたのですが、想像を超えるアップダウン。いやちょっとくらいは平坦あるだろーって思ってたんですけどね。まだまだ甘かったみたいです。


しかも荷物満載の自転車でいつもよりアップダウンがきつい。

いつもなら、アップダウンがあっても惰性で登れるからいいやーって思うんだけど、荷物が重くてそうもいかず。しかも下りはいつもより加速するから、登りの遅さが強調されてもっと早く登れるはず!って踏んだりするといつもより疲れてしまったり。

半分すぎたあたりから、慣れてきたけどね。
慣れてきたけど、だいぶ疲れた。





ただ、その分景色はいい!
そして何と言ってもこの海の青さ。

昨日の室戸岬から見た海も青かったけど、また違った青さ。「青」って一括りに言ってしまうのが憚られるくらいの色の違い。室戸は深いブルーだったけど、こっちはエメラルドグリーンみたいな青。

海の色って1色ではないことは知っていたけど、そこまで離れていないのにこんなに色が違うのは驚き。


横浪黒潮ラインをそのまま進んでいると、明徳義塾の文字が。こんなとこにあるのか!と一人テンションが上がる元高校球児の僕。高校野球が終わってもう野球はいいかなと思っていたけど、またちょっと球を放ってみたくなってきたり。

難読地名だなーと思ったけど、鎖帷子と読み方一緒か。でも読めても書けないなこれは。


横浪黒潮ラインを堪能した後は針路を北へ。
この辺りは移動的要素強めなので写真は無いです。

佐川についた辺りでお腹が減ったなーと思って時計を見ると、ちょうど長針と短針が重なっていた。今日は何となくラーメンの気分だったので、キョロキョロ探していると、ラーメン屋さんが見えてきたのでそのままイン。


これが大当たりでした。

頼んだのは肉が食べたかったのでチャーシュー麺。シンプルだけどこってりしたのスープに麺が絡まってうまうまー。もちろんチャーシューも美味。ひっきりなしにお客さんが出入りしていたからきっと人気店なんでしょう。

国道沿いのちょっと古そうな(失礼)ラーメン屋さんって当たりの確率が高い気がします。ごちそうさまでした。




お腹も満たされたところでリスタート!針路は北西へ。



目線を上げると、山々が聳え立ち、そこに山の曲線に沿って「張り付くように」という表現がぴったりくるように家が建っている。「どうしてそこに住んでいるんですか」と思わず聞きたくなるような、そんな場所に家が建っている。

でも、よく考えるとなんで僕も千葉に住んでいるかと聞かれたら答えられないし、そういうものかもしれない。やっぱり聞いてみたいけど。なんてぼんやり考えながら、前へ前へ。



そんなことを思っていると、いつの間に仁淀川沿いを走っていた。これが噂の仁淀ブルーってやつか!

「エメラルドグリーンの仁淀川の色は仁淀ブルーと呼ばれています」っていう説明見たことがあるけどエメラルドグリーンならば仁淀グリーンではないのか、とか思ったり。


そんなこんなで今日の温泉に到着。
露天風呂に入っていると、おじさんから声をかけられて少しお話をした。

ここの温泉はもっと景色がいい露天風呂があること(多分この時は女風呂がそれだった)、道後温泉よりも松山市内のスーパー銭湯みたいなとこのほうが泉質がいいこと、仁淀川は晴れの時に太陽の光が差し込んでキラキラ光るのがそれはそれは綺麗なこと。色々教えてもらった。その代わりと言っては何だけど、僕も自分の旅のこととか話した。

いつもよりも長く温泉に浸かって外に出ると雨が降ってきていた。
予報でも午後から降ってくると言っていたので、想定内。レインウエアを着て、キャンプ場へと向かう。幸いキャンプ場まではそこまで離れていない。




えっちらおっちら登っていると、隣で急に車が止まった。同時に車の窓が開いて「さっきの温泉の僕じゃないか!」と声をかけられ、運転席を見ると、さっき露天風呂でいろんな話をしたおじさんだった。「じゃあこれ、なんかよく分からないけどあげるわ。がんばってな」と言い残して去っていった。


で、もらったのがこれ。よもぎやきもち。
ありがとうございます!!

そんな感じで登っているとキャンプ場とーちゃく。

炊事場に屋根がある!これはありがたい!
雨を気にせずご飯が作れるっていうのは本当にでかい。テントの前室でもできないことは無いけど、炊事場とは雲泥の差。今日も無料キャンプ場だったけど、ここは優秀でした。


早めに晩御飯準備。
ご飯を水につけておいて、インスタントコーヒーとさっきのおじさんからもらったよもぎやきもちで一服。よもぎやきもちを初めて食べたけどうまい。さっきおじさん改めてありがとうございます。


キャンプ場があるのが中津渓谷の先の山の中にあるので、日が暮れるのが早いし、日が暮れてくると辺りは真っ暗に。やることもないので調理開始!


個人的なやり方ですがコッヘルでご飯を炊く時は、最初に吹きこぼす一歩前までいったら、一旦かき混ぜてそのあとは蓋の上に重めの石を置いてとろ火にしておくと、おいしく炊けます。あと炊き方と同じくらい大事なのが蒸らし。芯が残ったかもと思っても、しっかり蒸らすと大丈夫なことが多いです。(もちろんダメなこともありますが)


今日の晩御飯はこんな感じ!
お買い得品になっていたイカのから揚げとインスタント味噌汁。デザートは昨日買ったポンカン。

作った時も書いていている今も思うけど、楽しようと思って総菜を買ったけどこれはさすがに簡素すぎるし味気無さすぎる。これは反省点。簡単に作れるご飯のレパートリーを増やしたい今日この頃。

晩御飯を食べていると、外国人カップルと思しき人が炊事場に来た。

男の人「一人で自転車ですか?」
「(日本語話せるんだ)そうです」
男の人「(女の人に向かって)うんたらかんたら」
「(今のもしかしてスペイン語か、、、?)」
「どこから来たんですか?」
男の人「スペインです」
「あーやっぱり!そうじゃないかなと思ったんですよ!大学でスペイン語少しやってたんで」
男の人「そうなんですね!じゃあスペイン語少し話せるんですね!」
「えっと、un poco!(訳:少しなら!)」

その後もどんな旅をしているかとか、なんでそんなに日本語が上手なのかとか話をした。

それにしても、大学の二外でやっていたスペイン語がこんな四国の山の中の無料キャンプ場で役に立つとは。人生は何があるか分からない。いつかは行ってみたいな、スペイン。(もう一回スペイン語勉強しようかしら、もう自己紹介くらいしか覚えてないけど)

なんて、思っていると知らないおじさんが来て声をかけられた。(今日はよく声かけられるな)話すと、コロナで学校が無くなって暇をしている子供のために家族サービスでキャンプ場に来たらしい。お父さんというのも大変だななんて思ってしまったり。(将来父親業務まると思えないな)

あいにくの天気だったけど、あの家族は楽しめていたらいいな。
僕も小学生の頃、親にいろんなところ連れまわしてって、そういうときの記憶って結構憶えているし、それが今につながっているかもしれないというのもあるし。

反対に時々テント場でけんかになってる家族とか見たりするからなー。まあそういう感じもしなかったのできっと大丈夫だったのでしょう。

なんて、いろいろ考えを巡らせているうちに眠くなったのでそのままシュラフへ。雨の中のテント設営が面倒だったのでこの日は炊事場の中で就寝。

つづく。


実際走ったコース

走行距離84.5km  獲得標高1,265m




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