冬の大地、北海道に降り立った。
この日から、約1週間ほど北海道にいた。
目的は、白銀の世界を走ること。
というわけで、この記事から北海道実走編スタートです。
さて、北海道に降り立ったのは、この記事の本編の一日前の話のこと。
昼の便でこちらへきて、ローカル味あふれる釧網本線に揺られ、途中流氷の見えたりなんなりして、今回の拠点である弟子屈へ。まずは、そのあたりをさっくり写真やらなんやらでざざざっと。
スタートは羽田から。
昼前のフライトで、いざ。
もう少しで北海道。
このタイミングが一番テンションが上がる。
窓からは屈斜路湖。
抜群の天気。
この日、走りたかった……。
そういえば電車ならこういうのは車窓だけど、飛行機ってなんていうんだろうか。
そういうのに名前がついてないところに、飛行機で移動するという行為が一般化してからの時間の積み重ねの薄さと旅情とやらの差を感じる。
屈斜路湖があの角度で見えたことから(北海道通の皆さんには)分かる通り、着いたのは女満別空港。
さてこっから出発。
とはいえまずやることは女満別駅まで行って、後は宿のある摩周駅まで輪行するだけ。意外と温かく気温は-1度程度だった。
女満別はステンドグラスが綺麗な駅舎だった。
そして、多分致命的な落とし物をしたのはこの駅なのだけど、それに気が付くのはもう数時間後のこと。
車窓を眺めながらharuka nakamuraさんの曲聞くのが好きなんだけど、今までで一番この車窓が合うような気がした pic.twitter.com/D15pcYCAbD
— Tomy (@Tomy_viajar) February 1, 2022
ピアノの調べと夕暮れの山とともに釧網本線は進む。
そんな感じで夜もとっぷり暮れたころに宿に着き0日目終了。
何故、拠点を弟子屈にしたのかとか、その辺りの話はこっちの記事に書きました。
というわけでここから本編。
一夜明けて、実質1日目のこの日の最初の目的はというと、
えーそれでは今日の予定を確認します。まずはじめに昨日、最重要装備の一つである手袋を輪行中に無くしたのでモンベル小清水店へ向かいます()
— Tomy (@Tomy_viajar) February 1, 2022
はい出ました。
落とし物。
昨日、サドルバッグのバンジーコードに挟んでおいたはずの手袋は輪行中にどこかへ。インナーは濡れる可能性も考慮して予備を持ってきていたけど、残念ながら無くしたのは予備の無いアウター。昨日、そして今日と可能性のありそうな駅に電話をかけてみても「ないですね」としか言われないので、時間ももったいないし、お金で解決しようということに。
てなわけで、昨日乗った釧網本線に再び乗り浜小清水駅へ。
輪行に手間取って乗り遅れそうになった。危ない危ない。この辺りは次が1時間かそれ以上というのがざらなので。
モンベル小清水店が開くよりも早く着いたので近くにあったフレトイ展望台へ。
なんだろう、日本映画、始まりそうですね。
こちらは山の手。
おそらく藻琴山とかその方面。
開店と同時にIN。
モンベル小清水店、あってよかった。
しっかりと手袋をゲットしてからは、とりあえず海を背にして山の方へ。
しっかりとした北海道の雪道を走るのはこれが初めて。昨日は気温と交通量で溶けているところがほとんどだったので。
めちゃくちゃにテンションが上がりつつ、その一漕ぎ一漕ぎを確かめるように進んだ。
まだどんよりとした雲だけれど、この日の予報では少しずつ好転するらしかった。というわけで晴れ間を探しつつうろうろ。具体的に言うと西側に晴れ間が見えたので裏道をつなぎつつ、そちら方面へ。
裏道と一言に行っても結構路面状態も、それから交通量も結構違った。場所によってはトラックがひっきりなし通る道もあれば、真っ白な道も。
大体の場合、路面が見えていればそれなり交通量がある。
反対に白ければ、ほとんどないと言っていい。
どの道が交通量が少ないかを地図を見ただけで当てるのは、経験値がものを言うようなものだから、なかなかできないけど、とりあえず道を見て路面が見えてない道を探りつつ適当に進んだ。
最初は晴れ間が見えた西側へ進んだけれど全体的に晴れてきたので、雪の残る道道246で東へ転進。
特にどの駅でとは決めてはいなかったけど、釧網本線の方面に進んでおいた方が弟子屈に帰ることを考えると良いだろうということで。
天気はご覧の通り快晴。
実を言うとこの辺りがここまで快晴な日は、おそらく自分が北海道にいた期間ではこの日のみ。「藻琴峠に行くならこの日だったなあ」と後悔するのはもう数日先の話。藻琴峠というのは藻琴(今いる小清水よりももう少し西)と川湯温泉をつなぐ峠のことで、ここは冬の北海道で行きたい場所の筆頭だったので確実な晴れを狙いたかったのだけど(と書いている時点でお察しなのだが)、まあその話も追い追い。
小清水の中心地辺りに着いたのが丁度お昼ごろ。
お店に入るかとも思ったけど、面倒でとりあえずコンビニで。
レンジで温めてもらった豚丼はあっという間に冷えていった。
それを見て普段なら「まじかよ」とテンションが下がりそうなものだけれど、逆に「うわ冬の北海道だ!」なんて思って僕のテンションは上がった。
午後は札弦方面へ。
札弦で輪行してもいいし、もう少し行けそうなら緑駅まで。
とはいってもここは冬の北海道。
無理はしないように。
今いるこの北海道の緯度と中学生くらいで習う理科の内容を思い出せばすぐわかるけど、関東よりも緯度が高いここ北海道では、2月の日の入りは30分以上早い。
山の中ならもっと早くなる。
体感でいうと1時間くらいは早かったように思う。
それを考えると遅くとも16:00には行動を終了していたい。
出来れば15:00~15:30くらいがベスト。
心の余裕はありとあらゆる余裕に繋がる。
そんな風に考えていた。
いくらライトがあるとはいえ、この時期に日暮れを駅以外の場所で迎えたくはない。
ここよりも景色のいい道は確かにあったけれど、こと路面に関してはこの北海道ツーリングの中ではここを超えるものに出会えなかったと思う。それを知るのはもう数日先、何日も走ってからのことなのだけれど。
味もさることながら、お店の雰囲気も良いのよ。
もちろんこのあたりは国道でも道道でもなく。
裏道への嗅覚が試される。
道中、あまりに天気が良いので自撮りを。
夜間除雪していないことを告げるこの看板が、「良い道」の目印だったように思う。そういう話は以前にTwitterで見かけてはいたけれど、実際にそれが何を意味するのかは経験してみないと分からない。結局のところ、情報を通じて手に入れられるものは情報だけなのだろうと思う。
札弦に出た後、時間と体力があったので緑駅へ。
道道1115と並行して走るこの道もまたとてもよかった。
素晴らしい駅前通り…。
だいぶ日が傾いてきたタイミングで緑駅に到着。
体力的にはもう少し行けたけど、でも時間的にはこの辺りでゴールにした方が良いし、何より緑駅より先は道と線路が離れていってしまうので、これより先に進んでもむしろ帰るのが大変になるだけ。
冬じゃなきゃ重要情報だね?
「単調」であることの何がどう一番なのか聞いてみたい。
夜もとっぷり暮れた後、弟子屈に到着。
そしてこの日、晩御飯を食べに行った「食堂と喫茶poppotei」で衝撃を受けた。
ハンバーグがとにかく旨い。
びっくりした。
今までハンバーグはそこそこ好きということもあって旅先を中心にちょくちょく食べてきたけれど、本当に美味しかった。
そしてこのハンバーグ、実は期間限定メニュー。「これが定番じゃないなら定番はどんだけうめぇんだろ」と思って次の日も、次の日も、さらに次の日も行くことになり結局、この日以降毎日通うことに。
んでどうだったかというと。
全部うまかった。
でも、衝撃でいうと正直一日目のハンバーグ一番だった。
これを超える衝撃はこの先の人生でもなかなかないんじゃないだろうか、と思うほど。
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