弟子屈周辺はツーリングスポットの宝庫だと思う。
それは夏でも、冬であっても。
だからこそ、冬のツーリングの拠点に選んだわけだけれども、弟子屈周辺をふらふらしたこの一日は、改めてそのことを強く感じた。
そんな一日の記録。
弟子屈の町を出て摩周湖の展望台をまず目指した。
摩周湖には道道52号線で。
道道52号線のこの区域は地吹雪多発地帯。
防雪柵と言われる道路わきにある構造物がかなり仕事をしていた。
左手のこういう柵
これが無かったら多分かなりの視界を奪われていたのでは、と思うほど。これが地吹雪を防いでくれているといっても、横から吹き付ける風が怖かったし、道端に溜まった雪がガッチガチツルツルに固まってるのも怖かったから、一番怖い区間だけ押して歩いた。写真を撮る余裕は無かった。
そういえば、夏に北海道を走ったときに、この柵は至る所で見た。
冬に全てではないにしろ、かなりの場所がこうなるのだとしたら、冬の北海道の暮らしと日常の厳しさを垣間見た気がした。
摩周湖はカルデラ湖であり、つまり、外輪山に囲まれている。
そのため、摩周湖へ向かうことは、そのまま山を登ることを意味する。
外輪山を登る道は北海道の山道らしく、斜度はそこまできつくはない。
4㎞ほどをかけて300m弱の標高差を駆け上がる。
弟子屈の市街地から1時間ほどかけて第一展望台に到着。
色をギリギリまで剥ぎ取られた景色。
これぞ冬という感じがして嫌いじゃない。むしろ好き。
振り返って西側を見ればこの景色。
西と東でこんなに天気が違うのも珍しい。
けど、このまま東側から雲が流れてくると少し怖いので、早々に退散。
「この山岳カーブが大好き2022」ノミネート作品にして、おそらく入賞確定しているこのカーブ。好き。
いい景色。
と、思わせつつ、右奥にちっさく見えているオレンジ色の看板に「地吹雪多発路線 通行注意」って書いてある。これがリアルな怖さを持つ。
(風の強い区間を押し歩いたりしつつ、)弟子屈の町の手前まで戻り、今度は屈斜路カルデラ内部をサイクリング。
これが本当に「アタリ」の道だった。
場所は、言わないでおこうと思う。
自分で探す楽しみもあるはずだから。
これは5㎞走ってから落っことしていることに気が付いて取りに戻ったツールケース。多分、休憩するときに自転車倒しておいたから、その時に落ちたんだと思う。あって良かった。けど、自分の中でBBBのボトルケージへの信頼度が下がった。
交通量が少ない道の方が雪が多い。
というわけで、そう言う道を探して彷徨っていたらこれ。
道が真っ白で分かりにくいけど、右から雪崩れ込んでいるグラニュー糖みたいなのが全てさらっさらの雪。
ここまでくると、もはや走行不能。
引き返すことも一瞬考えたけど、向こう側に抜けられる場所が見えたからそのまま押し歩き。自転車には乗れてないけれど、こういうのも悪くない。ただ、たかだか500m進むのが、果てしなく長く感じた。山の中でこれをやったら、泣けてしまうし、涙が枯れる前に命が枯れそう。
グラニュー糖を突破して、屈斜路湖畔を走る道道に合流。
ただ、屈斜路湖畔は冬に走って楽しいかというと微妙。
湖が見えるわけではないし、景色が開けるわけでもないし、雪があるわけでもない。
夏なら木漏れ日が綺麗そうだから、行くならその季節かな、と感じた。
川湯温泉街にあるノーブルという喫茶店で昼食。
なんだかんだカツカレーって好き。
カツとカレー合わせた人天才的だといつも思う。
川湯温泉街を過ぎて、川湯温泉駅方面に足を向ければ、硫黄山が見えてくる。
このズンズン感。
高倍率ズームレンズの圧縮効果マシマシ。
折角なので硫黄山に立ち寄った。
夏も立ち寄ってその存在感に驚いたけれど、冬は冬で独特の威容がある。
硫黄山を後にして弟子屈市街地へ。
普通ならそのまま国道391号線を走るだろうけど、そんなの全然面白くないので、やっぱり最後まで裏道。
日が傾き始めるまで遊んでから、宿へ帰った。
この日も良い一日だった。
つづく。
走行距離:81㎞ 獲得標高:806m
コメント
コメントを投稿